認知症の予防方法3つ【生活習慣+能力の鍛え方+最も大切なこと】
「こうすれば認知症にならない」という方法はありません。しかし、「どうすれば認知症になりにくいか」ということはわかってきています。
最近では、リコード法を含め、色々と言われていますが、大きく分けると2つです。
- 認知症になりにくい生活習慣を行う
- 認知症で落ちる3つの能力を鍛える
高齢者の認知症割合
65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は推計15%で、2012年時点で約462万人。認知症の前段階である軽度認知障害の高齢者も約400万人いると推計されていますので、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍になる計算です。
さらに、2025年の認知症患者は、700万人を超えるとの推計が厚生労働省から発表されています。これに、軽度認知障害の患者数を加えると、約1,300万人となり、65歳以上の3人に1人が認知症患者とその予備軍といます。
とにかく早期の予防が必要ですね。
認知症になりにくい生活習慣
認知症になりにくい生活習慣を具体的に5つ説明します。
① 食習慣
基本は、さまざまな栄養をバランスよくとることで、血管の老化を防ぐことが大切です。特にビタミンC、E、βカロチンなどの抗酸化物質を多く含む緑黄色野菜をとることです。これは動脈硬化の予防にもなります。
リコード法であげられている食材は、つぎのようなものがあります。
- ブロッコリー
- キャベツ
- 大根
- 生姜
DHA、EPAなどの不飽和脂肪酸をとることです。これは脳の神経の保護にもなります。
背青の魚に多く含まれています。手軽に食べるには、缶詰を勧めたいです。
- イワシ
- サバ
- サンマ
ポリフェノールが多く含まれる食品もいいようです。
- 緑茶
- 紅茶
- 米ぬか
炭水化物は多くとらない、取るとしても食べる順番を後にもっていくことが食習慣のコツになります。
② 運動習慣
走ったり、歩いたり、泳いだり、適度な運動を継続することです。運動をすることで血液の流れを良くして動脈硬化を防ぐことができます。脳の神経細胞も刺激されて活発になります。
また、毎日の家事も立派な運動になります。買物は歩いて行く。部屋の掃除をしてゴミを出すなどです。
ちなみに、以下のような試算もあります。
- 掃除機(86kcal)
- 調理(86kcal)
- 洗濯干し取り込みたたみ(105kcal)
※100kcal(茶碗半分)
③ 対人接触
高齢になると、人と関わったり、社会とのつながりがどうしても減ってしまいます。
- 趣味仲間
- 地域イベント
- ボランティア活動
などで人と接することが大切です。
④ 知的行動習慣
高齢になると日常生活で頭を使う機会がどうしても減ってしまいます。脳も筋肉と同じように使えば使うほど鍛えられ活性化します。
- 本を読む
- 楽器を演奏する
- 博物館に行く
など興味の持てる活動を増やしていくことが大切です。
⑤ 睡眠習慣
適度な睡眠時間が大切です。理由は、寝てる間に脳内のゴミ(アミロイドβ)を排出するからです。睡眠時間は平均すると7時間程度がいいと言われることが多いですが、かなり個人差があるようです。
午後1時~3時にとる30分未満の昼寝は、アルツハイマー型認知症の発症を1/5に減らすともいわれています。
逆に長時間の昼寝は認知症になるリスクを2倍にするといわれていますので寝過ぎには注意が必要です。
認知症の初期段階で落ちる3つの能力を鍛える方法
認知症(病気)に至る前の段階では、通常の老化とは異なる認知機能の低下がみられます。この時期に最初に低下する認知機能がこの3つです。
- エピソード記憶
- 注意分割機能
- 計画力
これらを意識して鍛えることが、認知症の発症を遅らせるための効果的な方法であるということが分かってきました。
① エピソード記憶
体験したことを記憶として思い出すことです。 具体的な練習としては
- 2日遅れ、3日遅れの日記をつける
- レシートを見ないで、思い出して家計簿をつける
② 注意分割機能
複数の事を同時に行う時に、注意を配る機能です。
練習方法は、コグニサイズなどの二つの事を同時に行うデュアルタスクです。足踏みや歩きながら計算する、運動と計算を同時におこなう練習です。指や腕を使って左右で異なる動きをする拮抗運動も有名です。
具体的な練習方法は、YouTubeでも説明しているので参考にしてみてください。
③ 計画力
新しいことを段取りして実行する能力です。
- 買い物や旅行の計画を立てる
- 頭を使うゲーム(囲碁・将棋・マージャン等)をする
コツは、やり慣れたことでなく新しいことにチャレンジすることです。
認知症予防に大切なこと
認知症予防で、最も大切なことは「早期からの予防」と「早期発見」です。
MCIといわれる軽度認知障害の段階で発見できれば、認知症への進行を食い止めることも可能です。早期に病気がわかることで、将来の事を考える時間的な余裕ができて、色々な体制を備える事ができます。
また、年をとると心身が衰えるので、悩みがちになりますが、「まだまだこれから」と前向きに考え、積極的に日々を送ることが大切です。
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