1.保険とは

そもそも介護保険の保険とは何でしょうか。

多数の者が保険料を出し合い、保険事故が発生したときには、生じた損害を埋め合わせるため、保険金を給付する制度です。

介護保険もそうですが、医療保険なども含めて、全ての保険には3つの段階があります

  1. 保険料を支払う
  2. 保険事故が発生
  3. 保険が給付される

1.保険料を支払う

あたりまえですが、万が一の際に保険が給付されるように、 あらかじめ掛け金を払っておきます。保険料を支払っている人のことを被保険者といいます。

2.保険事故が発生

保険事故とは交通事故のようなことではなく、その保険制度で給付してもらえるための条件です。

3.保険が給付される

給付には、現金給付現物給付の2種類があります。現物給付は、お金ではなく対象のサービスをしてもらえます。

2.社会保険の種類

保険は、公的機関が運営する社会保険と、民間が運営する個人保険の2つに分けることができます。ここでは社会保険について解説します。

1.社会保険

社会保険は5つあります。

  1. 医療保険 
  2. 年金保険
  3. 雇用保険
  4. 労災保険
  5. 介護保険

見てもらってわかるように、社会保険は、多くの人に起こりうるリスクに備えるものです。

病気、障害や老化等に伴うお金、失業、仕事上の事故、老化に伴う介護です。

個人で備えるには負担が大きいため、多くの人に加入してもらい、税金などの公費も使い、保険制度を維持しています。

介護保険には現金給付はなく、現物給付だけです。

保険保険事故保険給付
現金給付現物給付
医療疾病、傷病、出産、死亡
年金老齢、障害、死亡×
雇用失業×
労災業務上や通院途中上の自由による疾病、傷病、障害、死亡
介護要支援、要介護×

 

2.個人保険

社会保険とは異なり、 個人保険は「入りたいから入る」「入りたくないので入らない」という、個人で契約するCMに出てくる保険の総称です。

3.介護保険制度の全体象

1.保険者と被保険者

保険者 = 住民票がある市町村と特別区(東京23区)

1号被保険者 = 65歳以上の人

2号被保険者 = 医療保険に加入している40歳以上65際未満の人

Point

65歳以上の人は生活保護受給者でも被保険者になりますが、40歳以上65歳未満の人で生活保護受給者は被保険者にはなりません

生活保護受給者は医療保険に加入していないからです。

2.保険事故

要支援または要介護と認定された方

3.保険給付

  1. 予防給付 要支援者に対する給付
  2. 介護給付 要介護者に対する給付
  3. 市町村特別給付

4.地域支援事業

被保険者全員が対象