老人ホームの探し方【介護サービス情報公表システムを活用しよう!】
「老人ホームを探そう!」と思ったとき、何から手をつけたらいいのか、どのように探したらいいのか悩みませんか?
「役場や誰かに聞くのも気が引ける」「ネットで検索したけど広告ばかり」「何を信用したらいいのかわからない」。「そもそも施設の種類が沢山あって何が違うのか分からない」
そういう場合に活用していただきたいのが、厚生労働省の介護サービス情報公表システムです。
介護サービス情報公表システムとは
介護サービス情報公表システムとは、ざっくり説明すると、「国がとりまとめている全国の介護事業所の検索サイト」です。
全国約21万か所の「介護サービス事業所」の情報が検索・閲覧できます。介護保険法に基づく全26種類54サービスが公表されています。
※年間収入が100万円以下の事業所は公表の対象になっていません。
「介護サービス情報の公表制度」により、介護サービス事業所は、毎年、事業所情報を更新していく必要があります。又、第三者による訪問調査も事業所に入ります(必要な場合)ので、虚偽報告はできなくなっています。
公表する情報内容は全国一律で比較もできますし、情報内容も正確です。ただ、使いにくい、見にくいのが難点です。
何から始めたらいいのか分からない場合
まずはこの動画を見てください。
施設入所を考えるにしても、当面は自宅で過ごすことになると思います。これからどういうことに気をつけていくといいのかをまとめている動画です。
担当の地域包括支援センターの探し方
「介護保険のことがよくわからない」、「何から手をつけたらいいのかわからない」という場合、地域包括支援センターを検索して、まずは、担当の地域包括支援センターを探しましょう。
「介護」「公表」で検索して、介護事業書・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」のページを表示します。
お住まいの地域をチェックして検索します。例として「三重」をクリックします。
「地域包括支援センターを検索する」をクリックします。
お住まいの市区町村を選択します。例として「桑名市」を選択して、ページ下の「🔍検索する」をクリックします。
そうすると、三重県桑名市の地域包括支援センターが表示されます。
「地図を開く」をクリックすると以下のように地図で場所を確認することができます。
「詳細情報を見る」をクリックすると、事業所の詳細情報を見ることができます。地域包括支援センターの場合、重要なのは担当区域です。お住まいの担当区域の地域包括支援センターをここで調べてください。
地域包括支援センターは、市町村内にいくつかあり、担当しているエリアを分けています。担当区域の欄に自分の住所地が掲載されていたら、その地域包括支援センターが自分の住所地の担当地域包括支援センターになります。
まずは電話をして困りごとなどを相談してみてください。場合によっては、自宅に訪問して相談事を聞いてくれることもあります。
老人ホームを探したい場合
古い動画ですが、まずはこちらを見てください。
年金や収入が少ない場合において入所施設を探す考え方などをまとめています。
老人ホームの種類と違い
「老人ホーム」とは高齢者用の入所施設の総称で、その種類は沢山あります。無条件で介護付きの施設は、次の4種類です。少し語弊があるとは思いますが、それぞれの施設のざっくりとした説明とイメージです。
- 特別養護老人ホーム 基本的に要介護3以上。いわゆる終の住処。
- 老人保健施設 要介護1以上。医療費込み。リハビリ施設。基本的には入所できる期間は短い。看取りまで可の施設もある。
- 介護医療院(療養型医療施設) 要介護1以上。基本的に病院。医療区分が高い方(吸痰・人工呼吸器・常時点滴・・)。
- グループホーム 要支援2以上。認知症を患っている方。シェアハウス的なイメージ。誰かが側にいると安心する方。集団生活が楽しめる方。
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 60歳以上(要支援40歳以上)。バリアフリーマンション(賃貸契約)。サービス付きとなっていますが、介護サービスのことではありません。日中、職員(安否確認・相談受付)が1人以上常駐していることをサービス付きとしています。高齢者住まい法。居室面積18㎡以上。
- 有料老人ホーム 食事、掃除洗濯、健康管理、介護のうち一つ以上を提供。いわゆる民間老人ホーム。居室面積13㎡以上。老人福祉法29条。
- 養護老人ホーム 基本65歳以上。環境・経済理由による保護施設。費用は所得による。セーフティーネット。自治体にて基準が異なる。老人福祉法20条の4。「老人福祉法第11条の規定による措置事務の実施に係る指針について」(平成18年1月24日老発第0124001号)。老人保護措置費支弁基準。
- ケアハウス 60歳〜65歳以上。家庭・住宅等の理由による低所得高齢者の住まい。費用は所得による。自治体にて基準が異なる。老人福祉法20条の6。「軽費老人ホームの利用料等に係る取り扱い指針について」(平成20年5月30日老発第0530003号)。軽費老人ホーム利用料等取扱基準。
特定施設(特定施設入居者生活介護)とは
特定施設(特定施設入居者生活介護)とは簡単に説明すると、介護付きということです。
介護保険法に基づいた基準(人員・設備・運営)を満たし、指定を受けた施設です。24時間、介護者が常駐しています。施設名称に「介護付」と名乗っている場合は特定施設の指定を受けていますが、介護付でも名乗っていない施設もあります。
介護が必要で施設に入所するのであれば、特定施設の指定を受けている施設を探すといいと思います。指定を受けていないと、基本的には自宅にいるのと同じで、居宅のケアマネと契約して施設にヘルパーに来てもらったり、デイサービスを利用したりと別で契約や手続きなどが必要になるからです。
夫婦で老人ホームに入所する場合、夫婦一方だけ介護が必要で、もう一方は介護が必要ない場合は、特定施設の指定を受けていない施設を探すことが必要になります。
その場合、住宅型の施設に入所して、外部から介護サービスを提供してもらいます。住宅型の施設でも、1階や隣の敷地などにヘルパーステーションやデイサービスが併設されていることも多いので、そこから利用することもありますし、全く異なる事業所を利用する場合もあります。特定施設でない場合は、今までお世話になっているケアマネもそのまま継続できます。
有料老人ホームを探す
介護事業書・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」のページで、お住まいの地域をチェックして検索します。例として「三重」をクリックして、「有料老人ホームを検索する」をクリックします。
お住まいの市区町村を選択します。例として「桑名市」を選択して、ページ下の「🔍検索する」をクリックします。
そうすると、三重県桑名市の有料老人ホームが表示されます。「詳細情報を見る」をクリックすると、事業所の詳細情報を見ることができます。
有料老人ホームを調べる際に、とりあえずチェックしておきたいポイントは以下の通りです。
種類
事業所を運営している法人種類が分かります。医療法人、営利法人、NPO法人など。
建物の竣工日、類型
竣工日とは建物の完成日です。施設の古さが分かります。類型で介護付なのか住宅型なのかが分かります。
構造
鉄骨造なのか、木造なのかで建物の規模などが分かります。
居室の状況
居室にトイレや浴室があるのか、居室面積や戸数などで施設の大体のイメージがつくと思います。
サービス付き高齢者向け住宅を探す
介護事業書・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」のページで、お住まいの地域をチェックして検索します。例として「三重」をクリックして、「住まい(サービス付き高齢者向け住宅)を検索する」をクリックします。
「市区町村から探す」をクリニックして、お住まいの市区町村を選択します。例として「桑名市」を選択して、ページ下の「🔍検索する」をクリックします。
施設名や費用、サービスの有無などで施設を絞り込む画面になります。特にチェックせずに「🔍検索する」をクリックします。
この画面で、介護付(特定施設入所者生活介護)きなのかを選ぶこともできます。
三重県桑名市の住宅型有料老人ホームが表示されます。チェックしておきたいポイントは、住戸数、居住部分の面積、特定施設入居者生活介護の有無(介護付きかどうか)です。
特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護医療院、グループホーム、養護老人ホーム、ケアハウスを探す
介護事業書・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」のページで、お住まいの地域をチェックして検索します。例として「三重」をクリックして、「介護事業所を検索する」をクリックします。
キーワードで検索してもいいのですが、一番下の「詳しい条件で探す」をクリックします。
そうすると、事業所検索画面になります。「事業所の所在地」で市区町村を選択します。サービスの種類」で以下の項目で検索します。他にも細かい検索設定ができます。
※養護老人ホームやケアハウスは特定施設入居者生活介護の指定を受けている施設のみ。
- 特別養護老人ホーム → 介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護
- 老人保健施設 → 介護老人保健施設
- 介護医療院 → 介護医療院、介護療養型医療施設
- グループホーム → 認知症対応型共同生活介護
- 養護老人ホーム → 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム)、地域密着型特定施設入居者生活介護 ※掲載されているかどうかは市区町村による
- ケアハウス 特定施設入居者生活介護(軽費老人ホーム)
検索結果で気になる事業所があれば「詳細情報を見る」をクリックすると、事業所の詳細情報を見ることができます。
多くの情報が掲載されていますが、チェックしておきたいのは、「事業所の詳細」からの「法人情報」、「所在地等」、「従業者」、「サービス内容」、「利用料等」です。
これらの項目をチェックすると施設の概要が把握できると思います。
- 法人情報 法人の種類、実施しているサービス
- 所在地等 事業開始年月
- 従業者 職員や資格取得者の人数
- サービス内容 加算、入所者人数、居室数や面積
- 利用料等 食事や居住費などの介護保険分以外に必要な料金。
気になる施設がある場合、「お気に入りに追加」したり、「比較対象に追加」することで、複数の事業所を調べやすくなります。
まとめ
介護サービス情報公表システムは掲載内容が一般向けとは言えませんが、事業所が毎年情報を更新しないといけませんし、チェック機能もありますので広告付きの民間の検索サイトよりも掲載内容には信頼性があります。
同じ業種なら掲載項目は同じなので比較もしやすいと思います。
最近では、スマホ用アプリも出ています。「介護事業所ナビ」で検索すれば出てきます。パソコン版よりは掲載情報が少なく、検索しても出てこない事業所があるなどアプリとしての不備もあるようですが、パソコンよりも気楽に検索できると思います。是非、活用してみてください。
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿